晴耕雨聴

アクセスカウンタ

zoom RSS 伯鳳会グループの(社福)玄武会・元職員が逮捕されました

<<   作成日時 : 2017/02/14 17:01   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 5

画像

 (今朝の読売新聞の記事です)
画像

 (同じく朝日新聞の記事です)

 伯鳳会グループの社会福祉法人は玄武会、大阪暁明館、あそか会の3法人が有りますが、昨日玄武会の特別養護老人ホーム、玄武会ヒルズの元職員が入所者に暴力を振るった疑いで逮捕されました。

 伯鳳会グループは常勤3,000人、非常勤1,000人の大所帯ですから、過去に人を殺した職員も、人に殺された職員も、覚醒剤中毒で逮捕された職員もいました。
 劇薬が紛失した事も、盗難された事も、注射器が盗難された事もあります。院内の窃盗もしばしばあり、機材を職員に盗難された事もありました。患者様、利用者様、ご家族様からの暴力を受ける事もあります。

 そのたびに警察のお世話になっていますが、今回の逮捕は職員の利用者への暴行ですから質が違いました。
 新聞の通り、事件は3月6日に発生し、懲罰委員会を経て4月に懲戒解雇しています。しかし、職員教育が不十分で、この様な事態を引き起こした法人の責任は重大だと思います。

 事件後に被害者のお宅にはお詫びに伺い、ひとまず御許しを得ましたが、それで済む問題ではありません。今回の逮捕で、事件を一段落させてはいけないと考えます。

 まず職員教育の問題です。介護職は慢性的な求人難でしたが、最近の全体的な求人倍率の向上のため、更に職員が集め難くなっています。
 更に介護保険制度の枠の中で事業を行うため収入に上限があり、業務の大変さを考えれば介護職の給与水準は全職種の中で低位に留まっています。

 このため職員は多くが中途採用、慢性的な人手不足のため入職時の教育も不十分なまま現場に配属され、スキルのみならずマインドの不足した職員が少なからず存在します。

 最近、川崎の老人ホームでの老人投げ落とし殺人、相模原での19人刺殺を始め、全国の施設で介護職者による利用職への虐待事件が立件されています。今回の事件もその一連のものでしょう。グループ全体で猛省し、改善に努めます。

 一方で別な問題もあります。
 皆様、モンスター・ペイシェントという言葉を御存じでしょう。この言葉は15年ほど前に出来た造語です。昭和50年代までは「お医者様」の時代でしたから、この様な事象その物が起きませんでした。
 その後「患者の権利顕彰」などが確立し、それを拡大解釈して無理難題を言う患者が威力業務妨害を伴って出現しました。当時の医療職はそれを甘んじて受けざるを得ず、萎縮していましたが、モンスター・ペイシェントの言葉が作られ、行き過ぎた要求、暴力を伴う要求には医療職がNoを言う土壌が作られてきました。

 最近は訪問看護師が訪問先で看護をしている患者から暴力を受ける事が問題視され始めました。先日はNHKでも取り上げられ、業界団体も声を上げ始めました。

 同じ事は訪問介護にも起こっており、いや訪問看護以上に起こっており、次はこの問題の解決を目指そうという動きが起こるでしょう。

 特養、老健などの施設介護にも同様の事象は頻繁に起こっており、もはや目を瞑る事は出来ないと私は考えています。
 特養、老健が認知症を伴う要介護者の最後の砦と考えている方が多いですが、実は暴力行為が制御不能な利用者は精神病院の認知症病棟へ入院して行かれます。
 ご家族の同意も必要なので簡単には行きませんが、老健の認知症対応棟、特養、認知症対応グループホームよりもさらに難しい介護に直面している施設もあるのです。

 介護職員が認知症老人の理不尽な暴力に日夜さらされている事は事実です。病院のモンスター・ペイシェント問題はほぼ解決され、訪問看護師への暴力は解決への議論が始まりました。その他の老人介護現場での利用者からの暴力の問題を社会は真剣に考え、解決への道筋を探る時期が来ています。

 認知症老人は子供と同じ様に見え、保育士が幼児に暴力を受けても手を上げてはいけないのと同じように考える人がいます。しかし認知症老人と幼児は体力には圧倒的な差がありますし、精神面でも少し違うと思います。

 まずは社会が「介護職員は認知症利用者の理不尽な暴力に日夜さらされている」との認識を持ってもらいたいと思います。
 
 利用者に暴力を振るわれ易い職業として、公務員、駅員、教師などが挙げられるようですが、介護職はその比ではありません。現場の深刻な問題です。

 少し前にどこかの自治体職員が「生保なめんな」のジャンパーだかTシャツだかを作って問題になりました。私も問題だと思いますが、一部同情すべき点もあります。
 だからと言って「介護なめんな」のTシャツなんか作っては言語道断ですが。

 今回の事件は介護者が暴力を振るわれたわけではなく、指示に従ってくれない認知症の利用者に手を上げた事象なので、上の問題とは別ですが、日ごろ介護職の業務リスクを目の当たりにするに、考えていた事を書かせて頂きました。

 介護現場での暴力問題は許される事ではないと同時に、容易に解決できる問題ではないと認識すると共に、社会がその実態を知る事を求めたいと思います。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
救急医療の方が100倍大変。病棟との調整もある。
介護で状態悪くなる年寄り多過ぎ。
(たかが、発熱で来てもどうかと思うが‥)
事務局
2017/02/14 22:45
事務局様、コメント有り難う御座います。

われわれベンプレ会グループは年間13,000台の救急車を受け入れており、ウォークインの救急患者様を含めると年間4万人の救急患者様を受け入れています。
その現場で起こる患者様、ご家庭様からの暴力行為は介護現場で起こる暴力行為より桁違いに少ないです。
さらに、救急現場での暴力行為はすぐに警察を呼びますが、介護現場での暴力行為は警察を呼ぶ事が難しい。介護現場職員は警察という暴力抑圧装置に物理的にも精神的にも守られていません。
しかも、夜勤は1人当直ですから救急現場のように、すぐに他の職員の応援が来にくいのです。
ベンプレ親父
2017/02/15 09:02
続き
認知症老人様は心神耗弱、心神喪失と同様ですから、暴力行為の責任を認知症老人様に問う事が出来ません。此処がこの問題の難しいところです。
しかしこの問題が厳然と存在する事を社会は認識し、解決への対策を摸索しなければならない。よいCSはよいESからです。
少し前、小泉内閣時代に医療費削減が続き医療崩壊が叫ばれましたが、今後の介護崩壊はその比ではない深刻な事態になるでしょう。
ベンプレ親父
2017/02/15 09:30
ES向上のため強力な労働組合の結成が必要。
ES細胞
2017/02/15 20:58
ES細胞様、コメント有難う御座います。

病院や介護施設の様な労働集約型産業には組合が有る方が良いと私も思います。
ベンプレ親父
2017/02/15 21:22

コメントする help

ニックネーム
本 文
伯鳳会グループの(社福)玄武会・元職員が逮捕されました 晴耕雨聴/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる