晴耕雨聴

アクセスカウンタ

zoom RSS 東芝債務超過にベンプレ会傘下法人の将来を考える

<<   作成日時 : 2017/02/15 21:27   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

画像

 (本文とは無関係です。4月開院の東京曳舟病院には日本電産三協の大型のディスクオルゴール、オルフェウス80型が入ります。本体を買うと10枚ディスクが選べるのですが、全部で12枚買いました。全部ベンプレ親父のchoiceです。
 毎月ディスクを入れ替える事にしていますので、月毎にどのディスクを掛けるか決めてみました。これもベンプレ親父のセンスですw
 ディスクは通俗名曲が多いのですが、マアマアじゃないですか?)

 東芝が原発事業のウェスチングハウスで7125億円もの減産処理を余儀なくされ、1912億円の債務超過に陥ったようです。
 東芝は既に白物家電を中国企業に売却し、利益の出ていた医療機器部門を泣く泣くキャノンに売却し、パソコン事業も既に分社化しています。
 後はエレベーターなどのインフラ業務、半導体と原発しかないそうですが、半導体も過半の株式を売却する事にしたそうです。
 もはや地味なエレベーターと泥舟の原発だけですから、もう従来の東芝の形で存続する事は出来なくなりました。

 東芝は「日曜劇場」や「サザエさん」でお茶の間にも親しまれてきましたし、光ったり走ったり回ったり歌ったりする社歌も世間に浸透していました。
 東芝にはもはや光る物も走る物も回る物も歌う物もありません。

 課長島耕作シリーズ(初芝電機)で我々の世代にもなじみが有りました。会長島耕作は、今何をを思うのでしょうか。案外株主集団訴訟に怯えてアタフタしてるのかも?
 まあそんなところでしょうな。アイツはモテ過ぎたよな、天網恢恢ナントヤラだw

 冗談はさておき、これはもうシャープを上回る、ダイエー以来の大型案件ですね。

 粉飾決算と原発事業の監査法人による減算処理でこの事態に陥ったのですが、特に後者が応えた様ですね。

 われわれ伯鳳会グループも他人ごとではありません。現在グループの自己資本比率は40%程度ありますが、18年前、私が事業承継した時は7.7%に過ぎませんでした。
 その後も3億円の債務超過の大阪暁明館、同じく債務超過の五葉会をグループ化し、倒産物件の十愛会国仲病院(現・明石リハビリテーション病院)、白鬚橋病院(4月より東京曳舟病院)+ベレール向島や、経営が成り立たなくなり分離売却したおおくまセントラル病院(現・はくほう会セントラル病院)+老健おおくま(現・老健はくほう)などを吸収しながら少しずつ利益を上積みし、自己資本比率40%まで到達しました。

 しかし大きな問題があります。我々は伯鳳会グループなのですが、医療法人、社会福祉法人の法令の為、互いに資金のやりくりをする事が出来ないのです。
 A医療法人で新規設備投資が必要でもB医療法人からもC社会福祉法人からも資金移動は出来ません。
 C社会福祉法人にキャッシュが不足してもA医療法人からもD社会福祉法人からも資金移動は出来ません。

 現在、大きな資金を必要としているのは、建築設備共に老朽化している五葉会とあそか会です。しかし五葉会は単独では債務超過であるため、資金調達は不可能です。
 あそか会も帳簿上自己資本比率が30%台であったのですが、今回、監査法人の指摘を受け、六華園で24億円の減産処理を余儀なくされ、自己資本比率は10%台前半まで減少します。

 減産処理はキャッシュアウトを生ずるわけではないので、資金繰りには無関係ですから、現状、税引き後利益+減価償却費が借入返済額を上回っていれば倒産はしません。しかし自己資本の毀損は担保価値を引き下げますから、借入余力が低下します。

 現在あそか会は60億円の長期借入金があり、2017年度より4億円/年の返済を行います。
利益が出ており、経営が順調なら返済が有る程度進むと銀行は新規設備投資の為に資金を貸し出そうとします。普通なら2年8億円も返せば、6億円くらい借りてくれないかなーと言うのが銀行ですし、優良先なら他銀行の貸出部分も食って10億円貸しちゃおうというのが銀行です。

 しかし減産処理のため担保価値が減じますと、8億円返しても3億円くらいしか貸したくないなー、他行からの借り入れを食うなんてトンデモナイとなって、設備資金の調達が出来なくなるかもしれません。

 実は東京都下の社会福祉法人にはそれ以上に困った問題があります。
 東京都は税金がジャブジャブ入ってくるため極めて裕福で、特別養護老人ホーム、個室グループケアユニットの建て替えなら1ベッド500万円もの補助金が出ます。それ以外にも補助が有り、100ベッドなら6億円の補助金が出ます。
 100ベッドの個室特養は建築面積4000u、12億円で建ちますから、半分は補助金で賄えるのです。

 しかし、補助金を受けるためには当該法人の補助金取得前の自己資本比率が50%以上との条件が有るのです。

 あそか会は特養のあそか園の老朽化が著しく、江東区からの監査の度に建築設備の不備が指摘されています。また、特養待機者が順番が来たためあそか園に下見に来ると、あまりの古さに入所を断るケースが多々あります。
 あそか園の新築建て替えはあそか会喫緊の課題です。

 しかし先の自己資本条項があるため、あそか会は補助金を受ける事が出来ず、自己資金と銀行、福祉医療機構からの資金調達だけで新築しなければなりません。
 都内は地価も上がっていますので、この資金調達も考えますと普通は補助金なしで特養を建築する事は不可能です。

 あそか会は元々自己資本比率が30%台なので、特養新築の補助金は受けられません。病院にも設備投資が必要ですし、借入金返済だけではなく新たな資金調達も必要ですので、このままでも自己資本比率50%には10年以上の時間がかかると思っていました。
 ですから、あそか園は補助金なしで建て替える他は無いとハラをくくっていました。

 しかし今回、六華園で24億円の減産処理を喰らいましたので、自己資本比率50%には更に30年ほど時間がかかると思います。
 従って、現在自己資本比率10%余りのあそか会が自己資本比率50%に到達するのには今後40年以上かかると思います。

 これは何を意味するか。コンクリートの建築は減価償却39年で、やはりその位の年限で建て替えを要します。ですから、今回目論んでいるあそか園の新築はおろか、40年後の再度のあそか園の建て替え時期にも補助金は使えないという事です。
 東京23区内で2回も補助金なしで特養を建て替える事が出来るのか。私と次世代の経営者は厄介なチャレンジに挑むことになるでしょう。

 私はあそか会過去90年の経営不振の尻拭いに日夜頭を悩ませています。次世代には優良な形であそか会を引き継いでもらいたいと思っているのですが、今回の24億円減損処理でそれも夢と消えました。

 東芝のウェスチングハウス問題、債務超過経営危機は他人ごとではありません。

 まあその、ベンプレ親父にはまだまだやらなきゃならん仕事が有る訳ですなw

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
社福でも減損会計(しかも24億)を適用しなければいけないのは大変ですね。2007年の東京合意以降、IFRSへのコンバージェンスが加速し、上場企業等で取り組んでいた各会計基準が今後は社福にも少し影響してくるのかもしれないですね。
ブライツ
2017/02/16 10:16
プライツ様コメント有難う御座います。

私は難しい事は判らないのですが、今後国際基準会計に全部合わせていくらしいです。施行にあたって、影響の少なそうなところから実験という事で、社会福祉法人から強制されるとか。
それでもキツイとて社会福祉事業に使用している部分は従来通りの基準(簿価)でOKになったそうですが、有料老人ホームはダメなんだとか。
何れ医療法人にも拡大される様ですが、更に大変です。
病院M&Aで簿価70億、売買価格30億なんていう病院にも出くわしたことが有りますが、こんな所はどうなっちゃうんでしょう。一発で債務超過ですよねぇ。
ベンプレ親父
2017/02/16 11:44

コメントする help

ニックネーム
本 文
東芝債務超過にベンプレ会傘下法人の将来を考える 晴耕雨聴/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる