三菱電機の粒子線治療システム事業を日立に統合することで両社が合意!!

画像

画像

 昨日、お歳暮で岡山方面を回っていたところ、稼動を開始したばかりの伯鳳会グループの大阪陽子線クリニックの陽子線装置を作っている三菱電機が、この事業を日立製作所に売却することが伝わりました。
 本日プレス発表されましたが、内容は以下です。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2017/1207.pdf#search=%27%E4%B8%89%E8%8F%B1%E9%9B%BB%E6%A9%9F+%E9%99%BD%E5%AD%90%E7%B7%9A+%E5%A3%B2%E5%8D%B4+%E6%97%A5%E7%AB%8B%27
『2017年12月7日
株式会社日立製作所
三菱電機株式会社
三菱電機の粒子線治療システム事業を日立に統合することで両社が合意
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)と三菱電機株式会社(執行役社長:柵山 正樹/以下、三菱電機)は、三菱電機の粒子線治療システム事業を日立に譲渡し、両社の事業を統合することに合意しました。今後、両社による詳細の協議と関係当局の審査・承認を経て、三菱電機の粒子線治療装置に関わる設計・製造・販売・保守事業を2018年4月に日立に統合する予定です。
粒子線治療は、外科治療等の他のがん治療法に比べて、治療による副作用が少なく、治療後の社会復帰も比較的早いため、有効な治療法の一つとして注目されています。2013年以降、粒子線治療システムは急激に増えており、世界の70以上の施設で稼働中の粒子線治療システムは、今後、世界各地域で毎年10施設以上の新規建設が見込まれています。日本では、2016年4月から、小児がんの陽子線治療と、骨軟部がんの重粒子線治療が保険適用となるなど、がん治療法の一つとして認知・普及が進んでいます。
日立は、粒子線治療システムで、日本、北米およびアジアの著名病院13施設から受注、そのうち8施設が稼働済みです。これまでに16,000名以上の患者が日立のシステムで治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有し、グローバルに事業を進めています。また、米国のがん専門病院と放射線治療に関する共同研究を行うなど粒子線治療の普及に取り組んでいます。
三菱電機は、国内で粒子線治療や臨床研究が行われている医療機関17施設のうち9施設に粒子線治療システムを納入しています。より多くの患者を治療できる装置の提供と、粒子線治療施設の運営に必要な人材の育成支援や施設間の連携支援など、運用面も含めて粒子線治療の普及促進に取り組んできました。
両社は、粒子線治療がグローバルに拡大していく中、開発等のリソースの統合により事業競争力を高め、より高性能で高付加価値のある製品・サービスを提供していくことが不可欠と考え、検討を重ねた結果、幅広くヘルスケア事業を展開している日立への事業譲渡による統合が最適であるとの結論に達し、今回の合意に至ったものです。
今後、日立は新体制のもと、両社が培ってきた技術を活用し、最先端の放射線医療・がん治療に貢献していきます。』

 いやー、驚きましたね。今後陽子線装置のメンテナンス等は日立に移管されるわけですが、大丈夫なんでしょうなぁ・・・

 確かに、三菱電機の中に陽子線治療装置は少々違和感はありました。三菱電機といえば家庭用ではエアコンの霧ヶ峰、産業用ではエレベーターくらいしか思い浮かびませんから。医療装置にはもともと熱心ではありませんでした。
 三菱グループには三菱重工が有り、こちらも従来型の放射線治療装置を作っていましたが、一足先にこの四月に日立製作所に売却されていますね。

 日立は医療用機械には熱心で、CT、MRI、トモセラピー、陽子線治療装置などを国内外に販売していました。超音波診断装置も自前で開発していましたが、少し前に国内トップシェアのベンチャー系超音波診断装置の会社アロカ(元々は魚群探知機の会社)を買収しました。

 日立は自前の陽子線治療装置を持っていたにも関わらず、更に陽子線では国内シェアトップの三菱の陽子線治療装置を手に入れたのは、このアロカの事例に似ていますな。 
 伯鳳会グループでは日立の超音波装置を使用していますが、画作りは大変アロカチックですよ。今後日立の陽子線装置は三菱の技術を大幅に取り入れることになるのでしょう。

 三菱電機に関しては少し気になることが前から有りました。数年前に陽子線治療装置の導入を考えて放射線学会の展示会に行ったとき、住友、日立、三菱を回りました。
 三菱重工のブースで放射線治療機担当者に陽子線の質問をしたところ、「そっちは三菱電機なのでわからない」とつっけんどんに言われ、三菱電機の紹介すらしてくれませんでした。

 同じ三菱系なのにお客さんに対して失礼やなーと思っていましたら、三菱重工と三菱電機は仲が悪いと後から聞きました(ウラは取れてませんが)。
 同じ放射線治療装置を同じ三菱系の別会社で張り合って作ってるわけで、しかも切磋琢磨ではなく足を引っ張り合ってる(らしい?)。
 これでは仕事に広がりが出るわけはありません。そのためどちらの放射線治療部門も儲けることができず(?)日立に身売りされたんでしょうな。
 まあその、三菱自動車の二の舞と三の舞を演じちゃいましたな。
 結局ガバナンス不足なんだろうね。
 このあたりがオーナーシップのない会社の泣き所ですね。どうしたってサラリーマン社長は大局観が不足しますからなw

 かわいそうに、岩崎弥太郎も草葉の陰で泣いてるのでは。

 そう言えば、伯鳳会グループのうち、(医)伯鳳会と(社)あそか会は三菱UFJ東京がメインバンクです。大丈夫かな?

 陽子線治療の建屋もそういえば一悶着ありましたな。
 この建屋は当初、安藤間組で開始されました。
 同社は三菱電機と組んで何箇所も施工実績があるという事で、三菱電機と兵庫県が陽子線治療のコンサルティング機関として作った第三セクター、ハイビームス社の推薦でした。

 しかしハイビームス推薦の安藤間が途中で建築をやめると言い始めました。なんでも住友重工と三菱電機の間にシンクロトロン装置の特許で係争案件があるとのことで、リスクを回避したそうです。
 戸田組がその後を引き継いでくれ(安藤間から設計士も1名移籍)、建屋は少々遅れたものの完成しました。

 しかしこの時、伯鳳会グループに思わぬ風評被害が発生しました。
 「伯鳳会が建築費を払えないために安藤間が手を引いたらしい」との風評が流れたのです。
 なにしろ建築途中の建物を建設会社が放り出すというのは異例中の異例で、代金未払いくらいしか事例がないですからな。安藤間はそのくらいの無茶をしてくれました。

 グループ年商400億円、経常利益40億円、有利子負債/FCF=6年の超優良医療法人グループである伯鳳会グループが、高々25億円の建屋代金が払えない訳無いじゃんか。なんだったら手金で払ったるわいw

 いやー、それにしてもイロイロありますな、陽子線。だからこそ先端医療、高度先進医療なんでしょうな。
 しゃあないか。

 まあ、困難こそ面白いんですけどね、経営なんてw

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック