赤穂中央病院でソプラノ&オルガンコンサートでした
今日はお昼休みの時間に、赤穂中央病院オルガンホールにてソプラノの徳島理香子さんとオルガンの深澤倫子さんのコンサートでした。
プログラムは写真のとおりですが、1時間ばかり大いに楽しませていただきました。
プログラムの中にシューベルトのアベ・マリヤとカッチーニのアベ・マリアがあるのですが、面白い話を聞かせていただきました。
なんと、このよく知られたカッチーニの歌曲は、1970年頃ソ連の音楽家ウラディーミル・ヴァヴィロフの作品らしいと現在では考えられているそうです。
なんでも様式がカッチーニが生きたバロックの様式とは全く異なるそうで、ヴァヴィロフは無名だったため、自作の曲を昔の有名作曲家の曲として発表することがよくあったとか。
たしかにストラビンスキーやショスタコービッチがスターダムにあったソ連で、これを発表してもインパクトはないでしょうな。現代のクラシックはメロディがステキ、和声がキレイという位では評価されませんからね。
ヴァヴィロウ、気の毒な作曲家なのか、したたかな作曲家なのか。興味深い話ですね。
さて、徳島様、深澤様、ありがとうございました。
またコンサート、やってくださいね、大阪暁明館にもパイプオルガンがありますぞ。
この記事へのコメント
蛍の光みたいな作者不詳でもない、何とも変な方向に行った曲なんですね。その過程は知りたいようで謎で良いのかも。
綺麗な曲で世界中で愛されていることには変わりないから。
こんな曲って、他にもたくさんあるんでしょうかね?
私の知る範囲ではバッハのトッカータとフーガニ短調がバッハの作品ではないらしいとか。自筆の譜面がない、バッハの作風と違うなど研究者の間ではバッハの作品ではないとの説が有力だそうです。
トッカータとフーガニ短調はバッハの曲の中で一番有名な曲かもしれませんから、興味深いですね。
今日の話、カッチーニのアベ・マリヤも興味深いですね。
婚約者ヨゼフがありながら、他の男の子を宿して(処女懐胎なんてあるわけない)、キリストを生んだマリヤ。
その女性の賛美を梅毒で若死にした(と言われている)シューベルトとパチ作曲家のヴァヴィロフが作る。
その3人は不道徳な女性、いろいろな意味で不健康な男性、詐欺師だったのか。
そうでは無いでしょう。3人にはそういう一面もあり、聖なる一面もある。それが素晴らしいと思います。
子供のような無垢なる聖は底がしれていると思います。本当の聖は各種の葛藤や矛盾から誕生していると思うのです。
ベートーヴェンも「苦悩を突き抜け歓喜に至れ」と歌いました。