EMT139stの不思議な出力コードをどうする?(後編)
(ネットで拾ったEMT139stの回路図です。古い青写真みたいですね。二次使用なので、不都合な場合はご連絡ください)
まずB.バランス入力を真っ当な国際規格に統一したところ、ノイズレベルが下がりました。
これまではもう少しノイズが多いうえ、左右のノイズレベルに何故か差があり、左chの方が大きかったのですが、これも左右同じになりました。やはりシールドが不十分だったのでは?
音は更に鮮明になりましたね。S/N比が上がって、細かい音が聴こえやすくなったのでは。
次はA.アンバラ接続です。こちらは以前の不思議なピンアサイン(1番コールド、2番ホット、3番アース)でも、1番と3番がショートしてあるので電気的には同じはずです。
耳のコンディションのせいか、以前の不思議なピンアサインの時より音が鮮明に聴こえます。ノイズレベルの左右差も解消されています。理屈は判りませんが、もしかすると139st出力コードのLchのXLRオス端子が少し劣化していたのかもしれませんね。
肝心のA.B.聴き比べですが、正直、差を感じませんな。
139stは出力がバランスで、回路図のように既に出力トランスを通っていますから、これを省かない限りアンバラの優位性が出ないのだと思います。
しかしEMTは出力トランス込みで音を決めているはずですから、このまま聴きます。
是枝プリ側をアンバラ、マンレイミキサー側をバランスで問題ないですね。
これで安心して聴けますな。
また余分な話ですが、ブレイキーのモーニン、ポピュラーすぎて本気で聴いたことが無かったのですが、B面、名盤ですなぁ。試聴につかうなんてモッタイナイです。
P.S.
是枝さんの話ですが、ドイツ物の古いやつはピンアサインが特殊なブツがあるそうです。古いノイマンのアンプなんかも独特だそうです。「自社製品同士で接続するなら問題ないじゃろう」というスタンスだとか。
古いテレフンケンのテープデッキのイコライザーカーブなんかも、CCIRやNABに準拠していない独自のカーブらしいです。
テレフンケン社にどうしてCCIRに合わせないのか聞いたら、「俺たちの規格の方が古い。俺らがデフォなんだから、他が合わすべきだ」と言い放ったらしいです。凄いですねーw
そういえばDECCAのレコードもかなり後までイコライザーカーブはRIAAではなく自社開発のffssだったそうです。
ヨーロッパのメーカーはプライド高いというか、メンドウな人が多そうですね。
いや、日本のNHKなんかも、デンオンに注文するテープデッキのイコライザーカーブはNAB-Jという独自規格だったそうですから、人の事は言えませんなw
この記事へのコメント
なるほど、我が家の139stの出力コードは元はDIN端子だったのですね。フォノケーブルはDIN5ピンですから、フォノイコのアウトもDINで不自然ではなかったのですね。
XLR端子で3番アースになっていたわけがわかりました。
有難う御座いました。
時々お邪魔させて頂いています。
139stの出力コードの件、解決されたようでなによりです。
元々はタッチェル製8ピンのDINコネクター経由で出力されています。
昔のコネクターは鉄製で堅牢な感じですが、重たさがピンに負担をかけるのか?
グラついて接触不足になります。
挿したままでは通電せず、斜めになるようスポンジで押えて通電させるようになってしまいますから、困った人がXLRに変更したのでしょうね。
RCAピンを上下・左右にひん曲げて通電させるような物です。
オリジナル、純正に拘る人であればDIN8Pに戻す所でしょうが、この辺りはどうなんでしょうか?
EMT927や139等は放送局により色々な魔改造が施されている物がありますから、純正、オリジナルがどのような状態なのか?
元々が放送局の仕様に対応して納品されていますから、これこそが純正、オリジナルと言うのが無いのかなぁと思っています。
モノ専用、ステレオ専用、両用によってアームが違ってきますし、プリも変わって来ます。
イコライザーが元々無い仕様もあればMM専用もあります。
良い音になるよう、自分仕様がベストだなぁと思っています。
私の927についていたコードも全くのオリジナルと言うわけでもなかったのですね。
貴重なお話ありがとうございます。
ピン配置が独特でしたが、なるほどです^_^