池田邸スタジオの3DウーハーとWE15aのクロスオーバー周波数は?(その1)

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 (写真は今回入手した古書、1966年発刊の「3Dステレオの全て」です。中表紙の広告はYL音響のオールホーンシステム、その隣のページはビクターのオートチェンジャー付き電蓄です。マニアックな製品と家庭向けの製品が同じ本に広告を出している辺りがHIFI黎明期らしくて良いですね。
 よく見ると、このビクターの電蓄は3Dシステムです。五味康介先生が入手し、最後まで愛用されたテレフンケンのS8型がこれと同じような3D電蓄でした。S8型、先生は「コンクリートホーン糞くらえという低音が出る」と言っておられましたw
 それにしても54年前のMOOKが簡単に入手できるんですから、古本探しは楽になりましたね。)

 今日は自分のシステムの事じゃなく、尊敬する先人のシステムの話です。

 ベンプレ亭書斎ではWE555を何度もトバしてしまいましたので、徐々にウーハーとWE13aのクロスオーバー周波数が上がって来ました。
 当初はフルレンジをWE555に入力していましたが、60Hz以下を12db/octで切り、今では100Hz以下を18db/octで切っています。

 WE555+WE15aの泰斗である故・池田圭先生はWE15aをメインとし、低域を3D(3ディメンションの略ですが、実際はウーハー1本のステレオ装置の事)システムで補強しておられました(高域はWE713とアルテック3000B)。
 この3Dシステムに使われていたウーハーは3種類あり、一つはアルテック803の壁バッフル(隣室の4.5畳の部屋と15畳のスタジオの間の壁に穴を開けて803を装着)、もう一つは日本ビクターのIK-38(日ビクのウーハーSK2038Dを入れた650Lバスレフ)だったそうです。
 更にヤマハの「ポンせんべい」も使用されておられたそうですが、ポンせんべいは早い時期から使用を中止されていたはずです。

 さて、このウーハーとWE15aのクロスオーバー周波数はいくらだったのでしょうか。私の記憶の限りでは、周波数は発表されていなかったような気がします。
 その周波数に関して、私は三つの仮説を立てています。

仮説1.クロスオーバー250Hz

 池田先生の時代はLPがメインソースで、他にはオープンリールが少々という時代でした。
 池田先生のお話では、「LPは原理的に低域をステレオでカッティングできず、250Hzまではモノラルで切ってある」という事でした。
 ですから、「ステレオ装置は最低域まで2chで再生するのは間違いで、3D方式(最低域のみモノラル再生)が原理的に正しい」と主張されておられました。

 池田先生の指導を受けたオーディオクラブ(ワイドレンジクラブ)が福島県の郡山にあり、このクラブでは全員が3D方式で再生装置を組まれていましたね。

 池田先生は250HzまではLPの低域はモノラルと主張されていましたので、250Hz近辺まで3Dウーハーで再生し、その上の帯域からWE15aを使っておられたのでは。
 なぜそう考えるかと言いますと、池田先生がWE15a用に使用していたパワーアンプは6GA4シングルという出力3W程度のアンプだったからです。

 池田邸を訪れた方は、このアンプで再生されたWE15aシステムの音に度肝を抜かれています。
 なんでもカートリッジの針先を指でこすると、鼓膜が圧迫され、身の危険を感じるほどの低音が出ていたとか。

 WE555は極めて高能率だとの伝説がありますが、実はホーンドライバーとしては普通の能率です。アルテック288やロンドンWE2090aより気持ち低く、107db/w.m.位だと思います。
 能率107dbのスピーカーを3Wのアンプでドライブして「身の危険を感じる」ほどの音量が出るでしょうか。

 私はWE15aと803のクロスオーバーはかなり高かったんじゃないか、250Hzに近かったんじゃないかと思います。
 以上が仮説1.です。

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