池田邸スタジオの3DウーハーとWE15aのクロスオーバー周波数は?(その2)

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 仮説1.を書いた後で古書の「3Dステレオの全て」を入手しました。当時の評論家・研究家の分担執筆で、池田先生も一章を受け持たれています。ここではクロスオーバーが250Hzで良いと書いてありますが、記事によるとWE15aをサブウーハーとして、他のスピーカー(755や728あたり?)に左右チャンネルを受け持たせていたのかもしれません。
 p11に「私の装置は250c/sクロスオーバーでCR型のオクターブ12db型であるが、別に不満は無い。それはウーハーがドライバー・ユニットを付けたホーン型のせいであるかもしれない」と書かれています。
 ちょっと仮説1.は怪しくなりましたなw

 池田先生はまず1本WE15aを入手され、その後しばらくして二本目を入手されたはずです。
 盤塵集(音の夕映えだったかも)に、当時の話が書いてあり、新婚の池田夫妻はWE15aの下に布団を敷いて寝ていたそうです。
 池田先生は良いですが、奥さん、悪夢を見ませんでしたかね。WEの大型ホーンはなんだか見てくれが悪魔的だと思いませんか?
 先生の奥様は、先生がお年を召して手が震えるようになると、レコード針を盤面に乗せる係までされていたそうですから、案外平気だったのかな?
 でも先生は、ウチの家族は全員オーディオ嫌いだともいわれてましたねw

仮説2.クロスオーバー100Hz

 こちらはもう少しクロスオーバー周波数は低く100Hz位だったという考えです。池田先生は「LPは250Hzまでモノラルカッティング」と言われていましたが、「100Hzまではモノラルカッティング」との発言も残されています。それならクロスオーバーは100Hzが原理的に正しいですよね。

 この説の裏付けは二つあります。一つは池田先生が監修された完実電機の3DフィルターアンプDF3000(若かりし日のベンプレ親父も所有していました。学生時代はナショナルEAS46PL80NAを自作の440Lバスレフ箱に入れ3D再生をしていたので)。
 このフィルターアンプはスーパーウーハー(現在はサブウーハーと言いますが当時の呼称はスーパーウーハーでした)のハイカットは※-10dbが55Hz、70Hz、95Hzの3段階に切り替えられるようになっていますが、メインシステムのローカットは100Hzの一つだけなのです。
 池田先生は100Hz以下はモノラルで再生するべきだと考えておられたのでは。

 ※実際のカットオフは30Hz、40Hz、60Hz位で、そこから-12db/octで落としてあるのでー10dbポイントが55Hz、70Hz、95Hzという意味だと思います。この減衰カーブを低域のレベルを上げるイコライザー代わりにするのが池田流の3Dでした。

 もう一つは裏付けというほどでは無いですが、カッティングマシンが時代ともに進化したことです。
 最後に開発されたカッターはノイマンのSX74だと思います。これは現在も国内外で使用されています。LPが下火になった時代もLPのカッティングを続けていた東洋化成のカッターも現在までSX74ですが、この会社のカッティングエンジニアはSX74は70Hz~10KHzなら正確に切れると言っています。

 ですからノイマンSX74を使っていた世界中のレコード会社は70Hz以下はモノラルで切っているのではないでしょうか。
 SX74の前のマシンはSX68ですが、これも発売時は画期的な性能だと激賞されたようで、五味康介先生もその音に驚かれています。

 SX68の発売前、すなわち1968年以前のカッターの事情は知りませんが(プレストやスカリーですか?)、LPのステレオ化が開始された1958年からSX68までの10年間は250Hz以下をモノラル、SX68では100Hz以下をモノラル、SX74からは70Hz以下をモノラルで切っているのでは?
 ですから池田先生は、「LPは250Hz以下がモノ」と「LPは100Hz以下がモノ」の二つの発言を時代の変遷に連れてされたのではないでしょうか。

 パーフェクションDF3000は1978年の発売ですから、SX68以前のLPよりSX68以降のLP再生を重視して、メインシステムのローカットを100Hzにしたのではないかと思うのです。
 ですから池田邸スタジオのWE15aも100Hzローカットじゃないかと。

 ちなみに、現在のベンプレ亭書斎のWE13aのローカットは100Hzになっています。

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