120.6kg 長野県でオーディオ・オフ大会に参加中です

 この土日は長野県駒ヶ根市のK様宅を中心に、ドイツ系オーディオの大オフ会に参加しています。
 参加は30名ほど、うち20名ほどが長野県のオーディオクラブの方、残りの10人は中国、関西、関東一円から集合しています。
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 Kさんのメイン装置、オイロッパ・クラルトン1台、オイロダイン3台のmono4stereoと命名された装置です。
 オイロダインが左右に2本、中央に仰角をつけて1本。
 中央後ろには巨大なクラルトンのウーハー部、その後ろにクラルトンの高域ホーンが2本。このホーンはユニア・クラルトンと同じ、縦長の1.5mほどあるホーンだと思います。
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 写真では解りにくいと思いますので、頂いた資料を貼ります。
 クラルトンはL+Rを、左右のオイロダインはLとR、中央のオイロダインはL-R信号を再生しています。
 普通に考えると音が中央に寄りそうですが、そんな事はありません。実はクラルトンの方が音圧は大きいそうですが、音像は中央寄りには聞こえません。

 これは理屈があるそうです。人間は同じ音を聴いた場合、音量差が10db以内の場合は先に聴こえた方向に音像があると感じるそうです。
 また、音の届く時間差が10msを超えた場合はこの現象は起こらず、二つの別々な音として認識されるそうです。
 おおよそ2ms~8msの時間差、10db以内の音量差の場合は先行音効果が発生し、先に聞こえた少し小さい音の方に音像が出来るということです。

 これはSRの世界ではよく知られた現象だそうで、大きなアリーナで普通に使われる方法だとか。
 大型スピーカーでレンジの広い本格的な音を出しておき、それよりやや聴衆に近い位置に小型スピーカーを置けば、聴衆は小型スピーカーの位置に音像を感じつつ、本格的な音を楽しめるということでした。

 この先行音効果は長大なホーンが上手く行かない原因になるという事です。音速を340m/sとしますと、10msは3.4mです。
 そのため、WE15aやWE13aの様に、音道長が4mを超えるホーンの下にウーハーを繋いでも、音が分離して聴こえてしまう為、上手く行かないとか。
 (逆に言えば、2~8msの遅れなら感じ取ることが難しいので、そこまで几帳面にデジチャンでディレイタイムを調整したり、スピーカーの前後位置をcm、mm単位で追い込む必要も無いのでは?)

 クラルトンのシャラーホーン(W×D×Hは3.2m、1.2m、1.2m位あるでしょうか。バスビンのシャラーホーンよりふた回り程大きいホーンです)の音道長は2.5m位、高域ホーンの音道長は1.5m位です。どちらも左右のオイロダインよりやや奥に設置されていますので、音の遅れは7ms位でしょうか。先行音効果を発揮するには丁度いい塩梅ですね。

 次に、このシステムにはL-R、つまり逆相成分を再生するスピーカーが追加されていますが、これにも理由があります。
 
 まず、アナログ録音のLPまでなら、ソースに逆相成分がほとんど含まれていないそうです。なぜなら、逆相を盛大に入れてレコードを作ると、容易に針飛びするからだそうです。
 特に低域の逆相は針が追随できないので、モノラルカッティングされている事はよく知られています。
 ですから、この時期までのLPの再生ならL-Rの逆相成分を発生するスピーカーは無くても良いようです。

 しかしながら、デジタル録音で、CDを前提に行われている録音、ソースは、逆相成分が盛大に入っているそうです。なぜ入れるかといいますと、逆相成分は定位がありませんので、音場を拡大し、残響成分が多い音に聞こえ、プレゼンスが得易くなるからだとか。
 AVアンプの音場創生装置はこの仕組みが入っていますよね。これを今の録音はソース側に相当量入れているそうです。
 そのため、L+Rだけを再生すると音場が失われるため、逆相成分(L-R)を加え、真正面から聞こえないように、仰角をつけて中央のオイロダインで放散させているという事です。
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 Kさんが手にされているのはクラングフィルムの60cmウーハーです。クラルトンには同型でさらに大きな口径70cm、重さ30kgのモンスター・ウーハーが仕込まれているそうです。
 エンクロージャーは写真では黒くてよく分かりませんが、MGMシャラーホーンを横倒しにしたホーンエンクロージャーが使用されています。

 クラルトンの70cmウーハーはカンチレバー方式で駆動されており、f0は35Hzだそうで、Kさんはいくつも測定されたそうですが、全て35Hzに揃っていたそうです。
 クラルトンウーハーは紙のコーン紙ではなく、ゴム引きのコーン紙で、コーン紙の裏には塗料が塗ってあるそうです。
 この塗料の量、塗り方でf0を35Hzに合わせ込んでいたそうです。

 このシステムで各種音源を聞かせていただきました。カラヤンのサロメ、七つのベールの踊りは迫力たっぷりで大いに楽しめました。

 さて、夜も更けてまいりました。明日も朝9時から試聴会ですので、まだ沢山ネタを仕入れたのですが、今日はボツボツ寝ます。
 寝不足は試聴の大敵ですから。

 今日は音楽も楽しめ、ビンテージオーディオの薀蓄、音楽史の薀蓄も聞かせていただき、更に私の知らなかった音響理論、最近の録音のカラクリまで教えていただき、盛りだくさんの一日でした。

 ではお休みなさいませ。

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