米松合板神話は止めましょうよw

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 ビンテージオーディオ界には神話が沢山あるようですが、米松合板神話というのもあります。
 写真は現在ヤフオクに出ているALTEC210ですが、古い米松合板であることをすごく良い事の様に書いてあります。

 謳い文句を引用しますと、
 『オール米松で非常に乾いていて響きも良いです。
  ~中略~
 国内流通ものは、一つの映画館から出てきたものも、導入時期がモノラル時代とステレオ時代で異なっており、片方がオール米松でよく響き、片方がバーチクルボードで響かない酷いものを泣く泣くお使いになられておられる方もいらっしゃいます。』

 「米松はよく響き、良いもの、パーチクルボードが響かない酷いもの」と書いていますが、まあその主観ですからウソとは言いませんが、私は全く違う見解です。

 実は私のALTEC210は上に書かれている事例と同じで、『国内流通ものは、一つの映画館から出てきたものも、導入時期がモノラル時代とステレオ時代で異なっており、片方がオール米松でよく響き、片方がバーチクルボードで響かない酷いもの』というヤツで、島根県の益田市の映画館から出た210です。
 
 音はペアで使用できるレべルですが、米松の方がボンツキが多く、よく言えば豊かな低音、悪く言えば不明瞭で緩んだ低音です。
  ですからコントラバスなど低音楽器が多い右チャンネルにパーチクルの210を使っています。
 よりHIFIなのはパーチクルボードです、ベンプレ亭書斎では。パーチクルの210が酷い音だなんてトンデモナイ。

 オークション出品者のお知り合いに、『国内流通ものは、一つの映画館から出てきたものも、導入時期がモノラル時代とステレオ時代で異なっており、片方がオール米松でよく響き、片方がバーチクルボードで響かない酷いものを泣く泣くお使いになられておられる方』という人がいらっしゃたんでしょうねw

 お気の毒ですね。
 そのスピーカーはパーチクルボード側の210のウーハーユニットがどちらか一方、もしくは2本とも故障している、あるいは逆相で繋いでいると思いますよ。箱のせいじゃないでしょうね。

 私が210を導入して1年ほど後に米松の210が一本だけ出まして(7本出たうちの最後の一本)、パーチクルをヤメて入れ替えないかという誘いがあり、価格も捨て値でしたが断りました。
 出自の問題もありますが(我が家のペアは同じ映画館の物です)米松合板が音が良いとは思いませんので。

  それから、この記述には少し書き足らない処もありますね。

 210はフロントバッフルとホーン部分はどの210も米松で、天地板、側板は米松のものとパーチクルの物がありますが、オールパーチクルの物は存在しません。

 さて、少々甲羅を経たオーマニはご存知の事でしょうが、ALTECが米松合板を使っていたのは、どこでも手に入り、一番安いからです。日本ではラワン合板、ヨーロッパではバーチ合板が一番安くて入手しやすいのと同じで、アメリカでは米松合板が最安値です。

 ALTECの箱を日本でOEM生産しようとした輸入代理店が、板材は米松合板でなければダメかと聞きますと、容積と板の厚みが同じなら何でも一緒だろ?と怪訝な顔をされたとか。

 それでも古いALTEC、古いJBLが米松合板なので、日本では米松合板神話が払拭されませんね。

 以前に別冊fm Fanで、ALTEC620Aを米松合板とラワン合板で作って、オリジナルと比較試聴するという企画がありました。
 たしか評論家は神崎氏と大塚氏だったような気がします。

 試聴で、二人の評論家のうち一人はラワン合板箱、もう一人はオリジナル箱(パーチクルボード)に軍配を上げ、米松合板箱は二人とも一番低い評価でした。

 米松合板は比重が軽く、板材のボワンボワンという鳴きが強いため、補強が同じならよりボンつきます。

 実際に米松合板を手で持ってみて下さい。アレッと思うほど軽く、バルサ材とラワン合板の中間、ややラワン寄り程度ですよ。
 バーチ合板の比重0.72、ラワン合板の0.6に対して、米松合板は0.53しかないそうです。

 米松合板の古いオリジナルエンクロージャーは、ビンテージとしての面白さや歴史的価値はあるでしょうが、音で珍重されるようなものではないとベンプレ親父は思います。

 いずれにせよ、今後発売されるスピーカーに米松合板が使われることは決して無いですね。だって音がHIFIじゃないものw

この記事へのコメント

WE/otogurume
2019年05月20日 13:43
私も一応WEマニアです、4194×4,594×2で聴いています、一度連絡を取りたいと願っております。
ベンプレ親父
2019年05月21日 05:30
当方のメルアドはkojoh@pearl.ocn.ne.jpです。
宜しくお願いします。

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